実は理系しばりなし!ポテンシャルを見る入試 ~ 探究型入試紹介③ 文京学院大学女子中学校 ~

インタビュー③ 学びと探究

「グローバル」と「探究」が教育の2本柱

――探究と教育理念の関係についてお話いただけますか?

文京学院
本校の教育理念は「自立と共生」です。

「自立と共生」について詳しくは、オンライン合同学校説明会に掲載されている文京学院女子さんの「直前まとめ」ページをぜひご覧ください。

文京学院
一番の上位目標であるこの教育理念を実現するため、2つの「教育の柱」を立てています。

ひとつは「グローバル」です。単に英語力をつけるだけでなく、まずは多様性を受け入れること。そして、自分の考えを英語でもきちんと伝え、相手にわかってもらえる力を身につけ、共生できるようにしていきます。

もうひとつの柱が「探究」です。

これからの社会では、答えがない問い、あるいは答えがひとつとは限らない問いに直面することが多くなります。そのような社会で生きていくためには、そのための勉強や思考法の訓練を中学のうちから重ねていく必要があります。本校の「探究」は、入試にはじまり、学校生活で育ち、さらにその先へとつながっていくものなのです。

先ほどご紹介したタイの姉妹校との科学交流や文化交流では、本校の生徒はタイ語を使えず、姉妹校の生徒は日本語が使えないので、英語でコミュニケーションをとり合うこととなります。「グローバル」と「探究」がつながるひとつの事例です。

――高校卒業後、理系に進学する生徒さんはどのぐらいいらっしゃるのでしょうか。

文京学院
高校6クラス中2クラスが理系ですので、学年の3分の1程度が理系に進学しています。

併設の文京学院大学に看護や臨床検査、理学療法など医療系の国家資格をとることができる学部があるため、従来は医療系の進路に進む生徒が多かったのですが、近年、入試の形態を改めたり、授業の中で探究的な思考を育むようにしてきたことで徐々に変化が生まれ、工学系に進む生徒も出てきました。

――数学の学習についてはどのような工夫をされていますか?

文京学院
ご指摘のとおり、これからは数学が英語と同じぐらい重要になってきます。

入学段階では算数が好きではない、あるいは得意でない生徒もいますので、目標をたてて段階的に学習を進めていけるようサポートしています。そのツールとして、昨年から学内で数学検定を受験できるようにしました。自分の立ち位置を把握し、目標に向かって徐々にレベルをあげていく励みになればと思っています。高校からは習熟度別授業になります。

インタビュー④ 入試出願を迷われている方へ

探究プレゼン型入試はこんなお子さんにおすすめ

――探究プレゼン型入試はどんなお子さんに向いているでしょうか。

文京学院:
好奇心を持っているお子さん、柔軟な発想ができるお子さんに向いている入試だと思います。「たったひとつの正解」を見つける試験ではありませんので、これまでに受験勉強をたくさんされていなかったとしても、好奇心が旺盛で色々なことに興味関心があるお子さんにはぜひおすすめしたいですね。

――実験をして論文を書いてプレゼンをして…と聞くとすごく難易度が高そうですが…大丈夫なのでしょうか。

ご心配はわかりますが、大丈夫ですよ。

まずはこちらのサンプル動画をご覧ください。

――先生が説明をしたり、実験を見ていてくださったりしていますね。

文京学院:
はい。なんといっても受験生の皆さんはまだ小学生なのですから、ただ題材だけをお渡しして「これをやりなさい」というようなことはしません。指導員が2名ついています。試験は、

  • 科学実験(50分)
  • レポート作成(50分)
  • プレゼンテーション(10分)

となっており、実験やレポート作成の時には指導員2名がサポートします。

――レポートを書くのはハードルが高いように感じますが…。

文京学院:
考える時間をしっかりとれるようになっていますし、「何文字以上書かなければならない」といった決まりもありませんので、これもご心配はいりませんよ。受験生さんの頭の中にある自分の考えが順番としてきちんと書かれているかを重視しています。

――プレゼンが上手なお子さんでないと合格は難しいでしょうか。

文京学院:
プレゼンも評価の対象ではありますが、そこに至るまでの考察や、自分の考えをどう表現するかをより重視しています。プレゼンに「慣れている」かどうかだけを評価するわけではありませんので、安心してください。

「ポテンシャルを見る」姿勢は教科型入試にも共通

――文京学院大学女子中学校さんは教科型入試に「ポテンシャル」という名前をつけておられます。これはなぜなのですか?

文京学院:
文字通り、受験生さんの「ポテンシャル」(伸びしろ)を見たいと考えているためです。

説明会ではいつも、本校の入試は「小学4年生から6年生までの範囲」で出題します、と申し上げています。算数であれば基本的な四則演算や文章題、図形問題なども出題していますので、学校の勉強を主にやってきた受験生さんも、あわてずに落ち着いて、解ける問題から解いていくことで合格のチャンスが生まれます。

それぞれの教科の基礎は、中学に入学してからも使うものばかりです。まずはそれらがしっかり身についていれば、あとは学校で伸ばしていくことができます。

教科型入試の中では、「国語・算数」または「国語・算数」+「選択(理科2題、社会2題、英語2題の計6題から2題以上を選択)」で受験できる「ポテンシャル(文京方式)」の受験をおすすめしています。理科、社会、英語など、自分が好きな教科で得点していただきたいですね。

コンピテンシーが高い生徒さんが育つ学校

――それでは最後に、出願を迷われている方へのメッセージをお願いいたします。

文京学院:
本日は学校の教育内容や入試を中心にお話してきましたが、学校を選ぶ際には校風を知ることも重要です。それぞれの学校には歴史があり、その中で培われてきた校風があります。ぜひその点も考慮し、お子さんとご家庭に合う学校を選んでいただければと思います。

風を知るてがかりとして、オンライン合同学校説明会に掲載されている
文京学院女子さんの「直前まとめ」ページもぜひご活用ください。

もうひとつお伝えしておきますと、本校の生徒には、「コンピテンシーが高い」という特長があります。主体性や多様性、そして協働性――つまり、さまざまな人と協力して何かに取り組んだり、失敗した時にも再度立ち上がって挑戦していける、そんな力が非常に高いという結果が出ています。

高いコンピテンシーを持つお子さんが集まり、ともに探究を進めていける。多様な強みを持つ女子が集まる中で、多様性を認めながら先へ、先へと進んでいく。そんな生徒が育つ学校です。

学校選びの際には、勉強プラスアルファで何を得られるかもぜひ考えてみていただければと思います。

――本日はありがとうございました!

探究プレゼン型入試の概要

※下記情報の活用にあたりましては、念のためご自身でも「2023年度 文京学院大学女子中学校 生徒募集要項」の記載をご確認いただけますようお願いいたします。

入試概要

  • 試験日: 2023年2月1日(水) 午後
  • 試験科目:科学実験(50分)後、レポート(50分・100点)を作成し、レポートの内容に基づいてプレゼンテーション(10分程度)を行う
  • 当日のスケジュール:
    • 集合   14:30
    • 試験開始 14:30

出願とスケジュール

  • 出願開始日時:2023年1月10日(火)
  • 出願締切:  2023年1月31日(火) 13:00
  • 合格発表:  2023年2月1日(水) 21:30(インターネット)
  • 入学手続締切:2023年2月6日(月) 18:00

入試の内容について

「探究活動」やプレゼンテーションは、本校の教育活動において重要視されています。そうした活動を得意とする受験生、興味のある受験生にぜひ受験していただきたい入試方式です。入試当日の様子はサンプル動画をご覧ください。

HP「入試・説明会」より