中学受験の志望校の選び方について 偏差値は下げるべき？

中学受験の志望校を決める際、教育方針や校風、偏差値や通学時間など、選び方の基準となるポイントは様々です。その中でも偏差値から志望校を決めた場合、持ち偏差値との差によっては、その差を埋める時間と努力がかなり必要になります。

受験勉強に励んでも思ったように偏差値が伸び悩んだ場合は、志望校の変更を検討するケースもあるでしょう。こちらでは、偏差値が伸びずにお悩みのご家庭に向けて、志望校の選び方のポイントをご紹介します。

首都圏の中学受験者数は2012年以降低下が続いていましたが、2016年度からはゆるやかに増加し、2019年以降は毎年中学受験者数の増加が続いています。

特に2021年は新型コロナウイルスの影響により、経済的な事情や受験勉強に集中できないなどの理由から、中学受験者数は減少するのでは？と予想されていました。しかし実際のところは、2020年よりも受験者数は増加しました。

それは、コロナ禍での学校生活や学習時間の不足により、お金をかけてでも我が子の教育環境を確保する必要がある、と考える親御さんが増えていることが挙げられます。また、オンラインでの学校説明会や学習スタイルなど、中学受験に対する体制が整っている私立校が多いことも理由の一つでしょう。

ただ、志望校の選び方は以前までとは少し違うところが見受けられました。それは、志望校選びの安全志向が増えたことです。コロナ禍で思うように受験勉強を進められなかったことに不安を抱くご家庭が多く、確実に合格できる安全志向の傾向が見られました。

つまり、最難関校が1番手、難関校が2番手、中堅校が3番手だとすると、最難関校を目指してきたご家庭が安全策を図って2番手の難関校に、難関校は3番手の中堅校にと、手堅いところに移行するという変化が見受けられたのです。また、安全志向の増加は、受験生1人あたりの受験校数の減少につながる動きでもあります。

中学受験校の選び方において、近年では安全志向が強まっている現状を上記でご紹介しました。中学受験の安全策として、模擬試験で合格判定のところを志望校に決める方もいるでしょう。

しかし、合格判定はあくまでも、志望校に対する合格の可能性を示すものであって、必ず合格できると判定しているわけではありません。模擬試験で合格判定であっても、不合格になる可能性もあるのです。

そのため、お子さんの持ち偏差値よりも低い偏差値帯から、進学してもよいと思える学校を見つけておくことが大切です。コロナ禍で学校訪問や説明会への参加も難しい状況ですが、オンラインで質問をしたり、個別訪問をしたりできる学校も多数あります。

オンライン合同学校説明会でも、中学受験の志望校選びにお役立ていただけるよう、様々な角度から学校をご紹介し、そして保護者の方からの口コミも続々と集まってきています。教育方針と、その具体的な展開に納得できるか、お子さんが伸び伸びと過ごせそうな方針の学校かどうかを見極めるために、別コンテンツの「校風を知るヒントになる3つの質問」をぜひ参考にしてみてください。

これらを踏まえながら、幅広い偏差値帯に志望校をおくようにしましょう。

小学6年生の夏から秋ごろになっても、思うように偏差値が伸びなかったり、模擬試験の合格判定が悪かったりすると、第一志望校の偏差値を下げるべきか、目指す学校を変えたくなることもあります。第一志望を変えるべきかどうかはケースバイケースですが、変えないほうがよい場合も多いです。

一般的に、「第一志望校は変えないほうがよい」とされる根拠は、お子さんのモチベーションの問題です。親御さんが弱気になって第一志望校を無理に変更した場合、お子さんがやる気を失ってしまうことがあります。

その反対に、第一志望校に入ることが親御さんの強い希望にあり、お子さんがその意向をくみ取ってそのまま第一志望とし続けている場合、現実的な第一志望校への変更を持ちかけると、お子さんの表情が明るくなるケースもあります。

そのほかにも様々なケースがありますので、志望校の偏差値を下げる前に信頼できる塾や家庭教師の先生などに相談しつつ、第一志望をどこにするか冷静に判断していきましょう。

志望校の選び方は、教育方針や校風、偏差値や通学時間などご家庭によって様々です。その中でも偏差値から志望校を絞る場合は、模擬試験の合格判定のみで決めるのではなく、幅広い偏差値帯から見つけておくことが大切です。また、幅広い偏差値帯に志望校をおきつつ、お子さんの性格に合った学校を選ぶとよいでしょう。

オンライン合同学校説明会では、お子さんの性格と校風の適合度を診断する「学校選びナビ」をはじめとする各種サービスで、中学受験の志望校選びをサポートいたします。志望校の選び方にお悩みの方は、オンライン合同学校説明会をぜひご利用ください。