麗澤中学・高等学校 櫻井 讓 校長先生のお話・穴埋め式まとめノート

この記事は、文化放送PodcastQRで毎週月曜日に配信されている「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」の内容を、確認クイズ付きでWeb再録したものです。

配信内容を書き起こすとともに、その一部を「穴埋め(ブルダウン式の三択)」クイズにしております。

番組を聴きながら穴埋めを完成させて、楽しみながら学校への理解を深めていただければ幸いです。

今回お届けするのは、
麗澤中学・高等学校 (千葉県 柏市)の校長、櫻井 讓先生のお話です。

番組の聴取は下記より↓↓

【大切なお願い】

※このWeb再録は、「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」をより楽しんでいただくための取り組みとして、文化放送様の許諾をいただいて実施している特別企画です。

クイズを楽しんでいただいたあとは、ぜひページ末尾のアンケートフォームから、番組のご感想やリクエストなどをお送りください。

この企画を続けていくことができるかは皆さまのお力にかかっております。ご協力、どうぞお願いいたします!

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Topics1:学校の概要

海外から多くのゲストが訪れる学校学校

おおたとしまさ氏(以下、おおた):
それでは麗澤中学・高等学校の校長、櫻井 讓先生にお話をうかがっていきましょう。櫻井先生、よろしくお願いします


麗澤中学・高等学校
櫻井 讓 校長先生(以下、櫻井):

はい、よろしくお願いします。

おおた:
(中略)まず学校がどんなところにあるのか、最寄りの駅や周りの環境を教えていただけますでしょうか。

千葉県の柏市にございます。常磐線の南柏の駅から徒歩で25分、バスですと直行便と各駅とありますが3分から5分。降りてからキャンパス内5分ぐらいかかります。

おおた:
キャンパス内が広いんですね。

櫻井:
はい。周囲には公立の小学校・中学校ですとか、駅前にはスーパーがありますので、だんだん発展している街です。

おおた:
そういった南柏にある麗澤中高さんですが、最近の学校のなかの様子などもうかがってよろしいでしょうか。

櫻井:
ちょうど1学期の期末考査が生徒は終わって、これからまた生徒は部活動の公式戦などの練習に励んでいく状況です。5月ぐらいからニュージーランドのラグビーの選手が本校に来て交流をしたりとか、シンガポールの先生が2週間ほど来て生徒に授業をするとか、先月はオーストラリアの生徒が21名滞在して、生徒の家で週末ホームステイをしたりとか、週があけると今度はブラジル、10月は台湾から80~90名の生徒が来るという状況で。生徒もこれから楽しく夏休みを迎えようという時です。

おおた:
そんなに次から次で海外からお客様がいらっしゃるというのは何が起きているんですか?

櫻井:
これまではコロナの中で生徒が海外に出られませんでしたので、海外からぜひ麗澤中学高校と交流をしたいということについては生徒が行かなくても全生徒が交流ができますので、このチャンスを利用しないわけにはいかないということで。夏もオーストラリアとかカナダとかイギリスのほうに80名ほど高校生が行きます。

おおた:
これはその、コロナ以前からお客様を招いたり行ったりが盛んにおこなわれていたのですか?

櫻井:
オーストラリアには協定校がありましたので毎年生徒は海外のほうにいって現地校で学ぶことがありましたが、ここ3年間――私は来て3年目なのでその前のことはちょっと詳しくわかりませんけれども――生徒はやはり海外への興味は非常に高いのでこのチャンスを積極的に生かしてあげたいと考えています。

おおた:
生徒さんたちは、先生からご覧になって麗澤の生徒さんたちはどんな生徒さんたちですか?

櫻井:
本当に素直で。何かあれば先生と生徒、色々相談をスムーズにできるような環境があり、勉強もわからなければ先生や友達に聞いたりという環境があります。試験の1週間前も生徒は7時半ぐらいに朝、学校に来まして勉強をしたり、放課後も結構遅くまで勉強しています。

Topics2:沿革

全寮制から始まった学校。現在も寮あり

おおた:
海外の交流とも盛んに行っているというのが非常に印象的でしたが、そもそも麗澤中高さんはどんな方によって、どういう問題意識の中で作られてた学校なのか学校の歴史についてもうかがいたいのですがいかがでしょうか。

櫻井:
創立者は廣池千九郎先生が大分県の中津市のほうで生まれまして、1935年(昭和10年)に道徳科学専攻塾という形で全寮制で開塾しました。道徳教育の理念をもとに、知徳一体、知識だけではなく体験とか心の教育・感謝・思いやりとか自律の心を育てるということをもとに今日まで教育活動を進めています。

1948年(昭和23年)に道徳科学専攻塾高等部が開校しまして、1951年(昭和26年)に麗澤高等学校に改称して。1992年に、これまで全寮制でスタートしたのですが通学制を導入しました。これは世の中の流れにしたがって。ですから今は寮から通う生徒と通学の生徒、二通りです。

おおた:
割合はどれぐらいなのですか?

櫻井:
(寮の)生徒はだいたい70名ぐらいです。高校生の数は700名ぐらいですので、そんなに多くはないですね。柏市内から来ている生徒もおりますし、自分で自立するということで、おうちの家族が海外にいて本人だけが寮生活をしているという生徒もおります。

おおた:
そういう時は安心ですね。廣池千九郎先生はもともと何をされていた方なのですか?

櫻井:
修身の教科書の編集などを書いてということで、小学校の先生をチャレンジするも残念ながら落ちてしまってというようなことで、法学博士で色々なことにチャレンジをしてきたということがありますが。

おおた:
道徳科学という概念を打ち立てて、その道徳科学の専攻塾として作られたのが1935年というこですね。

櫻井:
はい。2002年(平成14年)に麗澤中学校を開校しています。高校3年間では身に付けることが難しいかなということもありまして、ありがとうから始まる教育ということでスタートしました。

「自分(「夢」と読む)プロジェクト」、PBL 課題解決学習で自分の目指す道を発見していくプログラムを総合的な学習の時間のなかで授業を展開していく。あとは、国際的な日本人ということで高い意志を持って世界や社会に貢献する、そういう力を身に付けるということで。

昨年、通信制をスタートさせました。

おおた:
ああ、そうですか。それはどういった?

櫻井:
やはり、不登校の生徒も今の時代は増えて、昔ながらの高校を単に卒業するだけではなく、もうやりたいことがあって、しっかりとそれを踏まえた上で最低の学びを学校のほうで学んでというそういうもとに。

今、通信制高校、そうやって高校過程を通信でこなすだけではなくて、日中の時間を使って色々な学び、学習指導要領にとらわれない学びをするひとつの手段として通信制高校が広く認知されてきていますが、スクーリングの場合は麗澤高校さんに通ってスクーリングを受けてという。高校の校舎を使ってのスクーリングになるのでしょうか。

櫻井:全日制のほうの校舎だと生徒がちょっと気が引けたりとかちょっと行きにくいということがありますので、本校の大学院の校舎がありまして、道路を隔てたところに5階に通信制の教室(があります)。ちょっと違うところが、ただ単に資格をもって大学進学というのと、特別進学コースということで、いわゆる難関大学なんかも入れるような手当をしています。

全日制と提携していますので全日制の先生が授業を教えに行ったり、キャンパスはテニスコート、体育館、ゴルフコースもありますので、そういう授業も体育の授業の中で行って。部活動もやっています。

おおた:
一緒にできるんですか?全日制と。

櫻井:
時間があいているところでやっています。あと、修学旅行も関西のほうに昨年行ってきました。

おおた:
そのように時代にあわせて色々な学びの形が進化しているという学校かなと思います。

Topics3:保護者様へのアドバイス

ひとりの人間としてリスペクトしているからこそ

おおた:
そういった麗澤中高さんですが、その教育のエッセンスを一般のご家庭でも取り入れるヒント、あるいは子育てのアドバイスのようなものをいただければと思うのですがいかがでしょうか。

櫻井:
実は私は英語の教員なので、東京で勤務した時、また、大阪のほうの学校を立ち上げた時に、海外のほうに全員を行かせるということで海外研修を充実させてきまして。海外での道徳はどのようになっているかというようなこともすごく興味がありまして。

生徒は最近自己肯定感の低い生徒がおりますので、そういうところを道徳の力を借りて生徒に自信をつけさせる、つまり、中学生と高校生、いずれの講師においても週1回の道徳の授業を担任だけでなく学年主任・教頭・校長、それから内外で活躍している第一線の方、世界で活躍している方もお呼びして、直接生徒に、麗澤での学びを、どういう学びをしていまどういう活躍をしているのかというようなことも卒業生がいっぱいネットワークが強いものですから来てくれて。国枝慎吾さんが先月、国民栄誉賞を受賞されたということで…

車いすテニスの。生徒と直接話をしたり、サインをもらったりとか、小学校の頃からのテニスへの向かい方、それについて色々話をしていただいたりというようなことは続いております。

おおた:
創立以来の道徳の力をいかした教育を行っている。それをなにか一般の御家庭で取り入れる、まねするというとちょっと難しいですけれども、そういったエッセンスを取り入れるアドバイスみたいなものはございますでしょうか。

櫻井:
私も海外に行くと道徳についての子育てが国によって違いますので、ホストファミリーからはどういう方針のもとに子育てをしているのかというお話をいっぱい聞いて、生徒に海外の道徳に対する考え方の違いとかそういったところを生徒にも紹介していますが、

イギリスですと家族のルールがありまして。これは掲示されていたんですね。台所に。ひとつが、Be Kind to each other(お互いに親切にしなさい)、Listen to each other(お互いに耳を傾けなさい)、Treat others as you want to be treated(他人が自分にしてもらいたいように他人に接しなさい)、Stop and think(落ち着いて考えなさい)、5つ目はKeep promises(約束を守りなさい)ということがあって。

そういうルールを破りますと、イギリスではタイムアウト法といって廊下に椅子がおいてあって そこに座って反省しなければならないというルールがあるんだよというようなことを。

アメリカのほうはひとりの大人としてリスペクトして子育てをしますので、親子ではなくて一人の人間として育てて行きますので、4歳、5歳の子が家族のお皿を洗ったりとかそういうことをきちんと小さいころからやっていますので。ファミリーにお世話になった時は、私がそういうルールを知らないで皿を洗えとか言われたのでOKと言って洗ったらば親に怒られていました。なんで自分の役割をきちんと果たさないのだということで幼稚園の園児の家族の子どもが親に叱られていましたね。

おおた:
お皿を洗えというふうに

櫻井:
子どもから言われたんです。4歳の子から言われて。ファミリーのメンバーとして招かれているのでOKということでお皿を洗ったらばなんで自分の(1)を果たさなかったのかと。

日本では大人がお皿を洗ったりとかごくごく普通のことですが海外ではそれをきちんと守らなければいけないということで、そういう意味ではきちんと自分の(1)をひとりの人間として育てているところが違うところで。非常に、学ばなければいけないと感じたところです。

おおた:
今のエピソードからご家庭でどんな実践に活かせそうでしょうか。

(1)を与えていることで子どもは自立できますので。日本でも共働きが増えていますので、きちんとそういうこともできるようにさせていくというのはこれから求められる子育てかなと思います。

<確認クイズ>
(1)に当てはまる言葉の組み合わせは何でしょう?

テスト

そんな時にちゃんとできたらば誉めてあげるということがきちんとできないで、それが当たり前となってしまうと子どもはかわいそうですので。

おおた:
子どもにも(1)を与えるというのは、単に労働力として使っているというわけではなく、ひとりの人間としてリスペクトしているからこそ(1)を与えて。そしてその(1)を果たした時にはきちんとそのことを認めてあげることを忘れないというアドバイスでしょうか。

櫻井:
はい。

おおた:
ありがとうございます。校長室訪問、今回は麗澤中学・高等学校 の校長、櫻井 讓生生にお話をうかがいました。櫻井先生、ありがとうございました。

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